当館の離れ「菊芳庵(きくほうあん)」の廊下に、素晴らしい書の作品が新しく加わりました。魚津市を拠点にご活躍されている書家、新村暁峰(しんむら ぎょうほう)先生よりご寄贈いただいた大作です。
■ 個展「墨痕93」のメインを飾った作品
この書は、黒部市の「北洋の館」で開催された先生の個展「墨痕93」にて、メインとして展示されていた特別な作品です。ご縁があり、この度当館でお預かりすることとなりました。
■ 詩人・田中冬二が描く「青い夜道」の世界
書かれている言葉は、当館にもゆかりの深い詩人・田中冬二の詩「青い夜道」の一節です。
「いつぱいの星だ くらい夜みちは 星雲の中へでもはひりさうだ」
街灯の少ない真っ暗な夜道を歩いているとき、ふと見上げると視界いっぱいに満天の星空が広がっている。まるで自分自身が宇宙(星雲)の中へと吸い込まれていくような、圧倒的な自然の美しさと深い夜の静寂が、見事にうたわれています。
■ 墨色とにじみで表現された満天の星空

筆を執られた新村先生は、高校時代から朝日町出身の文化功労者である故・大平山濤(おおひら さんとう)氏に師事されました。富山の豊かな自然を題材とした「近代詩文書」を数多く発表され、長きにわたり書壇でご活躍されています。
本作は、美しい墨色と豊かなにじみによって、冬二の描いた満天の星空が表現されています。九十二歳というご年齢を少しも感じさせない、力強い筆致にただただ圧倒されるばかりです。
冬二も愛したこの黒部の地で、先生の力強い筆運びと詩の奥深い世界をゆっくりと味わっていただければ幸いです。ご来館の際は、ぜひ離れの廊下へ足をお運びになり、ご鑑賞くださいませ。
【生地温泉たなかや】
~ほかほかのお魚料理と霊泉で、いのちの洗濯ができる宿~


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