ぐるり、緑につつまれる。
たなかやが大切に育ててきた自慢の庭園です。
かつて今の倍以上あったという池には、船が浮かべられ船上で宴を楽しむ様子もあったといいます。
幾重にも立つ大きな松と池のほとりにある茶室が、110年の歴史を感じさせてくれます。
日本庭園が魅せる和の美を、お部屋からごゆっくりとお楽しみください。
![たなかやのスッポン](images/suppon-garden.jpg)
ひょっこり、
お庭の仲間たち!
たなかやのお庭には、様々な野鳥や生き物が遊びに来てくれます。
客室には「野鳥図鑑」と双眼鏡を設置しています。ゆっくりとバードウォッチングをお楽しみください。
【お客様・スタッフによる発見情報】
スッポン/キジ/ウグイス/ハクセキレイ/メジロ/スズメ/モズ/シジュウカラ/カワセミ/アオサギ/アカゲラ/トビ/カルガモ/イソヒヨドリ/情報募集中!
心ばかりの おもてなし。
当館は、お庭は大きいものの、
まちの一角にある飾り気のない小さな旅館です。
盛大で豪華なおもてなしや、奇をてらったサービスこそございませんが、
私共にできる心ばかりのおもてなしで皆様をお待ち申し上げております。
![ギャラリー](images/DSC_6736.jpg)
田中冬二ギャラリー
「ぽえむ・ふるさと」
館内のギャラリー「ぽえむ・ふるさと」では、田中冬二直筆の原稿や数々の資料を展示しています。
生地のまちを愛した彼の心温まる作品に触れることができます。
★詩集を手に取って閲覧いただけます。お子様用に絵本のレンタルも行っております。
![田中冬二](images/DSC_6766.jpg)
【略歴】
本名 田中吉之助
本籍 黒部市生地七百二十九番地
明治27年福島市に生まれ、昭和55年に現住地日野市で死去。享年85であった。
冬二は銀行員として各地を転勤する中、
その土地の風物を愛し、作品は
処女詩集「青い夜道」をはじめ18冊にのぼる。
没後、筑摩書房から「田中冬二全集全三巻」と
「郷愁の詩人田中冬二」が刊行され、
山梨県立文学館では「青い夜道の詩人
田中冬二展」が開催された。
【生い立ち】
明治27年10月13日、父吉次郎、母やゑの長男として
父の任地福島市に生まれる。父は今の「たなかや」の分家、
生地町で雑貨商を営む田中庄七の長男。
吉次郎は神童といわれ長じて東京専門学校(後の早稲田大学)に
学び卒業後、安田銀行(後の富士銀行)入社。
母やゑは富山県水橋町生まれ。やゑの母つねは安田銀行創始者の
安田善次郎の妹にあたる。
冬二が七歳の時に父と、12歳の時に母と死別し、母の弟
安田善助に引き取られ立教中学に学び、卒業後は早稲田志望を断念して
安田系第三銀行に入社。
文学に目覚めたのは立教中学の時代で、田中秀葉の筆名で文学
雑誌に投稿して入選。18歳の時「文章世界」に投稿した短文
「旅にて」が特選入賞となり、この時から冬二の筆名と使用していたという。
![田中冬二](images/DSC_6767.jpg)
【たなかやと冬二】
父と母が逝去し、冬二は不遇な幼少年期の夏休みをたなかやで
過ごしていた。当館初代の田中菊次郎をふるさとの親父として慕い、
父や祖父母のぬくもりを感じていたのである。
生前の冬二の言葉では「黒部の生地はいいところです。渡すは東京に住んでいますが
本籍は生地から離しません。あくまでも越中人として生きたいのです。」と語ったという。